簡単に言えばGoogle miniのような企業内ドキュメント検索サーバアプリケーションです。
企業内のNASやSANに散らばるファイルを検索するためのサーバアプリケーションでその名もMicrosoft Search Server。
ちなみにOfficeファミリーのSharePointブランドの一部という形です。
Microsoft Search serverの利点として
・Microsoft純正でOfficeファミリーの一員
・企業内で浸透しているMS Officeファイルフォーマットと相性が良い
・高度なレーティングアルゴリズムを採用(ベースはBing)
・幅広いドキュメント形式をサポート
・SharePointブランドなのでブラウザから高度な管理が可能
・PowerShellによるリモート管理も可能
逆に難点と言えば、ビックリするほど日本語の情報が少ないこと。
以前に紹介したオープンソースの全文検索エンジン FessはJavaが動作すればプラットフォーム関係なかったですが、Search serverはMicrosoft純正だけあってWindows Server限定になります。さらにデータベースには同社のSQL Serverが必須となっています。
最新のSearch server 2010はMicrosoftのサーバ製品の流れを汲んで64bit限定です。要するにWindows Server 2008 R2(または64bit 2008 SP2)が必要と。
全部有償版のWindows Server 2008 R2 + SQL Server 2008 R2 + Search server 2010でそろえようとすると軽くウン十万円(ハードウェア別)ほどかかりますが、流石Microsoft…無償版のExpressを公開しています。
Search server 2010 ExpressはExpress版といっても中小企業程度なら困らないくらいのスペックはあります。ソフト的には上位版とほとんど違いはありません。Microsoftも公式にExpress版で最大1000万ドキュメントのインデックスは可能とのこと。
一番きつい制限は実行できるマシンのハードが1台に限定される点。なのでクラスタ構成のサーバにExpress版を導入することは出来ません。
後は1台のマシンのスペックがどんなによくてもSQL Serverも無償のExpress版を利用する場合、CPUがソケット1つ・メモリーは1GB・DBは最大10GBまでという制限も受ける点に注意。
(この制限によりSQL Server Express版を使用した際は最大インデックス30万件)
さて、実際にExpress版をインストールした手順なのですが、あっけないほど簡単でした。
ダウンロードの詳細 : Microsoft Search Server 2010 Express
から日本語版をダウンロードし後はインストールするのみ。
(今回はRackspace Cloud上のWidnows Server 2008 R2を日本語化した上に導入しました)
ダウンロードexeを実行すると
日本語化したインストール選択画面が出てくるので、まずはソフトウェアの必須コンポーネントのインストールを実行します。
なんとこれだけでインストールに必要な全てのファイルが自動でダウンロードされて導入されるのですごい簡単。
その後Search server Expressのインストールを実行します。これでSQL Server 2008 Express版も同時に導入され、利用可能な状態になるので特に何をする必要はありません。
後はインストールを待つだけ。
その後ブラウザが起動して、一番上のような画面が表示され、Search serverのセットアップが始まります。
流石にMicrosoft製品だけあって非常にセットアップが簡単です。
まだ何が出来るか分かりませんが、こんなおもしろそうな製品があまり話題になって居ないのが不思議です。
次回は実際に検索するまでを…たどり着けると良いな;p