2010/01/14

事の発端と Google が中国国内での検索検閲を撤廃

これが今のGoogle中国のオフィスらしい。

北京にあるグーグル中国法人のオフィスでは、この発表から間もなく従業員に有給休暇が出されたと伝えられ、いつになく厳重な警備が敷かれた。米カリフォルニア州の本社が運営する社内のシステムなどにもアクセスできなくなっているという。 オフィス前にはグーグルのユーザーやファンが集まって言論の自由を守る姿勢に支持を表明。同社には大量の花がひっきりなし届けられており、現地のブログはこれについて、グーグルの中国撤退を見越して哀悼の意を表するものだと伝えている。

link: CNN.co.jp:中国のグーグル検索に「天安門事件」登場、オフィスは厳戒


扉の前の花束は今回の一件を指示する人から贈られたもののようです。


Googleが100億ドル市場ともいわれる中国から撤退も視野に入れた大ばくちを打った、最初の最初は中国政府の意向に沿った検索や情報の検閲。
そして、2009年12月に起きたサイバーテロが極めつけとなったようです。

米Google社は、中国からのハッカー攻撃を理由に同国でのビジネスを停止する可能性を発表したが、同社の他にも、金融機関や防衛関係の請負業者を含む米国の30社以上が攻撃され、ソースコードが狙われていたことがわかった。米iDefense社(米VeriSign社の子会社)のセキュリティ研究者たちによる情報だ。

link: 中国からGoogleほか30社以上に攻撃:目的はソースコード | WIRED VISION

すでに、Google以外の企業名としてAdobeが手を挙げました。
元はといえば最近超話題になってるAdobe Flash/Readerの脆弱性を悪用されたとの話も・・・

Adobeは何が対象になったのかは不明ですが、Googleは中国人権活動家のGmailアカウントが攻撃対象の1つとなったと説明しています。

当社が確認した証拠から、攻撃者の主たる目的は、中国人権活動家たちのGmailアカウントに侵入することであることが示唆された。現在までの調査によると、それらの攻撃の目的は達成されていない。

link: Google、中国からの大型サイバー攻撃に中国市場撤退も

非常に高度かつ組織的なサイバーテロで発信源は中国。

これによって、Google本社の決定で検閲が取り外されたようです。

さらに、公式ブログでの発表直後から、同社は google.cn のフィルタリングを解除し、天安門事件やダライラマなどのキーワードで、従来は表示されなかった写真やウェブページが表示されるようになっている。

中国政府は対抗措置として、中国国内からGoogle公式ブログへのアクセスを遮断する措置をとった。国内で同ニュースの報道が広がるのを防ぐためだ。

link: 米国務長官、中国政府に説明求める - Google中国へのサイバー攻撃に関して::SEM R

自由の国の人たちから見ると今回の決断は非常に大きなもので、世界的に有名な企業が中国の半自由思想を突っぱねる賞賛する行動である反面、お金に自由の国の人たちからしたら、すでに中国では7割以上のシェアを抱えている百度のテリトリーから撤退する良いわけになったのではないかという人まで。

中国のWeb企業は大量のキャッシュをたくわえ、高い株価を誇っているが、それでもまだ、比較的若いWeb市場だ。しかしこれからはますます、ここの企業が合衆国のスタートアップを買っていくだろう。その逆はない。そうなっても、シリコンバレーの…西側的…レトリックを固持できるのか?

link: Googleにとっての中国: 人権うんぬんよりも世界でのビジネスが第一

すでに、Google.cnで天安門事件とか検索したらちゃんと戦車とあの人の写真が出てくるようになっています。2重の意味でショッキングです。

中国以外のGoogleユーザーにとっては、今回の一件でGmailへの接続が標準でHTTPSが採用されるようになりました。

従来はhttpsを使用しないのがデフォールト(オプトイン)だった。今後はhttpsがデフォールトとなり、使用したくない場合は改めて設定画面から不使用を選択しなければならない(オプトアウト)。

link: チャイナ・シンドローム―Google、中国のハッカー攻撃を機にGmailのセキュリティーを引き締める

正直ボクには凄いことをしでかしたくらいしか分からない。
教科書に載るくらいの凄いことだと思う。
国際社会の中で中国政府の対応を期待したいです。